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·正文·ドラマが描く“認知症” 「俺の家の話」は誰の家でも起こり得る話…現代社会のリアル映し出す日剧推荐我家的故事又名我兄弟其实是我弟弟
長瀬ながせ智也ともや主演しゅえんのドラマどらま「俺おれの家いえの話はなし」(TBS系けい)ほか、今期こんきは「監察医かんさつい朝顔あさがお」(フジテレビふじてれび系けい)、「にじいろカルテかるて」(テレビてれび朝日あさひ系けい)、「知しってるワイフわいふ」(フジテレビふじてれび系けい)と、登場とうじょう人物じんぶつの中なかに認知にんち症しょうを患わずらう役やくが存在そんざいするドラマどらまが数多かずおおく放送ほうそうされている。大切たいせつな人ひとが認知にんち症しょうになるというのは、周囲しゅういの人々ひとびとにとって大おおきな出来事できごと。各かくドラマどらまの描かき方かたは様々さまざまだ。
■能のう×プロレスぷろれす×介護かいごを描えがく「俺おれの家いえの話はなし」
宮藤官九郎くどうかんくろう脚本きゃくほんのドラマどらま「俺おれの家いえの話はなし」(毎週まいしゅう金曜きんよう夜よる0:00-0:54、TBS系けい)が、毎週まいしゅうTwitterのトレンドとれんど入いりを果はたして視聴者しちょうしゃの注目ちゅうもくを集あつめている。「クスッとくすっと笑わらえて、ホロリほろりと泣なける介護かいごドラマどらま」「深刻しんこくな問題もんだいをポップぽっぷに伝つたえていてすごい！」など、描えがかれるテーマてーまへの興味きょうみの高たかさがうかがえる意見いけんも多おおい。
主人公しゅじんこう?寿一じゅいち(長瀬ながせ智也ともや)が、伝統でんとう芸能げいのう「能楽のうがく」の人間国宝にんげんこくほうである父ちち?寿三郎じゅさぶろう(西田にしだ敏行としゆき)の介護かいごと、名家めいかの相続そうぞく問題もんだいを突つき付つけられ、キャラきゃらの濃こい家族かぞくたちと向むき合あっていくホームドラマほーむどらまだ。父ちちは認知にんち症しょうの症状しょうじょうも出始ではじめている。
幼おさない頃ころから「能楽のうがく」の稽古けいこに明あけ暮くれた寿一じゅいちは、反抗期はんこうきをこじらせ、母ははの死後しご、家いえを出でてプロぷろレスラーれすらーになっていた。時ときは流ながれ、寿三郎じゅさぶろう危篤きとくの知しらせを聞きいた寿一じゅいちは、父ちちの介護かいごを引ひき受うけ、家いえを継つぐ決意けついを固かため、突然とつぜん“お家騒動いえそうどう”の主役しゅやくに躍おどり出でたというわけだ。
■遠慮えんりょしすぎない親子おやこ関係かんけいが吉きち
脳梗塞のうこうそくで倒たおれて身体しんたいの自由じゆうが利きかなくなった寿三郎じゅさぶろうの介護かいごは、週しゅう5で家うちに来くるヘルパーへるぱーのさくら(戸田恵梨香とだえりか)と家族かぞくが分担ぶんたんして行おこなう。さくらは求婚きゅうこんされていたほど寿三郎じゅさぶろうからの信頼しんらいを得えているが、身体しんたいに直接ちょくせつ触ふれるお風呂ふろやオムツおむつ交換こうかん等などは行おこなうことができないため、それらは寿一じゅいちが担当たんとう。父ちちをお風呂ふろに入いれるシーンしーんでは「照てれくさいのはお互たがい様さまだよ」と男同士おとこどうし、複雑ふくざつな心情しんじょうを抑おさえつつも介護かいご生活せいかつをスタートすたーとさせた。
寿三郎じゅさぶろうが認知にんち症しょうのテストてすとを受うけたのは、介護かいご支援しえん専門せんもん員いんの末広すえひろ(荒川良々あらかわよしよし)が来訪らいほうしたときのこと。末広すえひろは「介護かいご保険ほけんサービスさーびすを利用りようするのは国民こくみんの権利けんりです。決けっして恥はずかしいことじゃないんですよ」と、寿三郎じゅさぶろうに「知しっている野菜やさいの名前なまえ」を問とうた。口くちごもり、野菜やさいを浮うかべることができない寿三郎じゅさぶろうの姿すがたに、家族かぞくは明あきらかな異変いへんを感かんじた。
介護かいご生活せいかつで心強こころづよいのは、家族かぞく以外いがいの第三者だいさんしゃの目めで患者かんじゃをサポートさぽーとする人ひとがいることだろう。家族かぞくだからできることと、家族かぞくゆえに本音ほんねを吐はき出だせないことの分担ぶんたんができているため、寿一じゅいちのような“介護かいご初心者しょしんしゃ”も父ちちと向むき合あうことができている。野菜やさいを思おもい出だせず落おち込こむ寿三郎じゅさぶろうに、寿一じゅいちは「別べつにいいだろ、あんた八百屋やおやじゃねえんだから」と涼すずしい顔かおで言いった。その軽かるさこそが、これから良よい親子おやこ関係かんけいを築きずき上あげていくのだろうと予感よかんさせるシーンしーんだった。
■誰だれもが“認知にんち症しょう”や“介護かいご”と隣となり合あわせの現代
厚労省こうろうしょうが年ねんに発表はっぴょうした推計すいけい(※出典しゅってん：認知にんち症しょう施策しさく推進すいしん総合そうごう戦略せんりゃく?新しんオレンジおれんじプランぷらん)によれば、団塊だんかいの世代せだいが75歳さい以上いじょうとなる5年ねんには、認知にんち症しょう患者かんじゃ数すうは万まん人にん前後ぜんごに達たっし、65歳さい以上いじょうの高齢者こうれいしゃの約やく5人にんに人にんを占しめる見込みこみとなるという。身近みぢかな人ひとの急きゅうな変化へんかに戸惑とまどう場面ばめんというのは、現代げんだい社会しゃかいのリアルりあるな姿すがたではないだろうか。
いつ誰だれが、どんな病気びょうきになったり、介護かいごの必要ひつような暮くらしになってしまうかは分わからない。あたりまえの日々ひびは、突然とつぜんなくなるかもしれないのだ。
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